『ドクター・ドリトル』が“ひどい”と言われる理由とは?酷評された5つの原因を徹底解説!

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「ドクター・ドリトルって、そんなにひどい映画なの?」

2020年に公開された映画『ドクター・ドリトル』(原題:Dolittle)は、ロバート・ダウニーJr主演という話題性もあり、多くの期待を集めていました。

ところが、蓋を開けてみると世界中のレビューサイトで驚くほどの低評価。批評家からは「映画というより災害」「観ていて苦痛」とまで言われ、SNSやレビューサイトでも「なにこれ?」「ドラゴンのシーンで呆れた」といった辛辣な声が相次ぎました。

この記事では、この2020年版『ドクター・ドリトル』が“ひどい”と酷評される5つの理由を、レビューや批評をもとにわかりやすく解説します。

映画として何が問題だったのか?観る価値はあるのか?そんな疑問にお答えします。

目次

『ドクター・ドリトル』はなぜ“ひどい”と言われる?評価の現状と主要な批判点

本作『ドクター・ドリトル(Dolittle)』は、2020年に公開されたファンタジー映画で、主演はロバート・ダウニーJr。アイアンマン後初の主演作として注目されていました。

しかし結果は散々で、Rotten Tomatoesでは15%Metacriticでは26/100という厳しいスコアを記録し、興行面でも製作費を回収できないほどの大失敗となりました。

酷評レビューの嵐|「映画というより事故」

海外メディアのレビューでは、「shockingly unfunny(驚くほど笑えない)」「a calamity for the ages(時代に残る惨事)」「anti-cinema(もはや映画ではない)」など、異例の辛辣コメントが並びました。

監督交代・大規模な再撮影・脚本の混乱など、制作段階から混乱が続いたことが、完成度に大きく影響したとされています。

一般視聴者の反応も酷評多数

日本国内でも、「Filmarks」や「Yahoo!映画」などのレビューサイトでは、星1~2の評価が多く、「笑いどころがわからない」「物語が薄い」「何を見せたいのか不明」といったコメントが目立ちます。

とくに、物語後半に登場する“あのドラゴンのシーン”は多くの人がツッコミを入れたくなる名場面(迷場面)として、SNSでも話題になりました。

次の章では、なぜここまで“ひどい”と言われるのか、具体的な問題点を5つに分けて解説していきます。

なぜここまで酷評される?作品の問題点を徹底解剖

下品なジョーク(例:ドラゴンの排泄、おならギャグ)

『ドクター・ドリトル』2020年版が“ひどい”と評される理由のひとつが、下品すぎるユーモア表現です。

その代表格が、物語終盤に登場する巨大ドラゴンとのシーン“ガスが溜まっている”という原因が判明し、お尻からガスを抜くという展開に──。

観客の中には「まさか医療行為が放屁処理とは…」「全体のトーンから浮きすぎてて意味不明」と驚きと困惑の声が多く、笑えるというより気まずいという印象を与えてしまいました。

さらに、他の動物キャラの中にもおならネタや身体ネタが多用されており、大人が観るにはやや稚拙で、知的なファンタジー作品を期待していた層からの反発を招いています。

こうしたギャグのセンスが映画全体のトーンにマッチしておらず、“誰に向けた映画なのか分からない”という根本的な違和感を生んでいるのです。

ロバート・ダウニーJrのアクセントが受け入れられない理由

『ドクター・ドリトル』2020年版のもうひとつの大きな違和感ポイントが、主演ロバート・ダウニーJrの話し方=“謎のアクセント”です。

原作に近づける意図で“ウェールズ訛り”を取り入れたとされていますが、これが非常に聞き取りづらく、視聴者の間でも「何を言っているのか分からない」と不満の声が多く上がりました。

英語圏の批評家からも、「なぜこの作品でわざわざそんな発音に?」というツッコミが殺到。レビュー記事では「his bizarre, incomprehensible accent(奇妙で理解不能なアクセント)」という表現すら見られます。

さらに、ダウニーJr自身がこのアクセントに強いこだわりを持っていたことが再撮影を難航させた一因という報道もあり、制作サイドとの噛み合わなさが完成度に影響したと見られています。

せっかくの世界的スターの主演にもかかわらず、その演技が作品の評価を下げてしまったというのは、ファンにとっても残念な事実です。

ストーリー構成の破綻と再撮影による編集の乱れ

2020年版『ドクター・ドリトル』は、脚本・演出・編集のすべてにおいて一貫性がないと酷評されています。

制作当初からトラブルが相次ぎ、試写後の反応が芳しくなかったことから大規模な再撮影が行われました。その結果、監督が複数名関わり、脚本の方向性がぶれたまま編集されたとされています。

映画を観た人からは、「テンポがバラバラ」「急にシーンが飛ぶ」「登場人物の感情の流れが読めない」といった感想が多く、物語としての起承転結が不自然という印象を与えてしまいました。

特に中盤以降は、冒険譚としての盛り上がりに欠け、“一体どこへ向かっているのか分からない旅”のようになっており、ストーリーが観客を置き去りにしている感覚があります。

映画全体の構成が破綻している原因は、再撮影と編集方針の迷走によるものであり、製作費1億7500万ドルという大作にもかかわらず、完成度は“寄せ集め感”が否めない仕上がりとなってしまったのです。

CGキャラクターの魅力不足と子ども向け偏重

『ドクター・ドリトル』といえば、動物たちとの会話が物語の中心。2020年版でも多数の動物キャラクターが登場しますが、そのCG描写やキャラクター造形が「魅力に欠ける」と指摘されています

一見リアルな動物たちが、擬人化された台詞を話すスタイルは一貫しているものの、性格や個性が薄く、観客の心に残らないという意見が多数。コメディリリーフ的な存在が多く、「笑わせようとしているのは分かるけど、滑っている」との声もありました。

さらに、脚本や演出が全体的に子ども向けに振りすぎているというのも不評の一因です。

過剰なギャグや説明的なセリフが続き、大人の鑑賞に堪える内容にはなっておらず、「家族向け映画として作ったのは分かるけど、大人には退屈」という評価が目立ちます。

本来であれば、「動物と話せる」という設定を活かして感動や知的なメッセージも込められるはずが、あくまで“子どもウケ”重視の軽い仕上がりに終始してしまったことで、幅広い層からの共感を得るには至りませんでした。

それでも“ひどい”けど楽しめる?ドクタードリトルの肯定的な声も紹介

ここまで『ドクター・ドリトル』2020年版の問題点を取り上げてきましたが、全ての観客が酷評しているわけではありません

実際、SNSやレビューサイトを見てみると、「子どもと一緒に観たら普通に楽しめた」「吹き替えで観たら印象が変わった」という肯定的な声も一定数存在します。

映画の感じ方は人それぞれ。ここではそんな“擁護派”の意見にも目を向けてみましょう。

「子どもと観ればOK」意見を引用

最も多く見られる肯定的な意見は、「子どもと一緒に観る分には十分楽しめる」というもの。

たとえばレビューサイトには以下のような声が寄せられています:

  • 「子どもがゲラゲラ笑っていた。内容は単純だけど、ファミリー向けとしてはまあまあ」
  • 「動物がしゃべるだけでうちの子は大喜び。大人が観ると粗が目立つけど、子どもは楽しんでいた」

下品なギャグやテンポの悪さも、大人の視点ではマイナスでも、子どもにはストレートにウケることが多く、そうした観点から評価する人もいます。

つまり、「家族で観る休日映画」として割り切って観れば、それほど悪くはないという立場です。

ターゲットを“子ども中心”と考えた場合、本作はある程度の役割を果たしていると言えるでしょう。

「吹き替えや声優で救われた」といった肯定意見

もうひとつの肯定的な評価ポイントとしてよく挙げられるのが、「日本語吹き替え版のクオリティが高かった」という点です。

特に主人公・ドリトルの吹き替えを担当した藤原啓治さん(※収録後に逝去)の演技に対しては、「聞き取りやすく自然だった」「独特のアクセントが気にならない」など、英語版に比べて違和感が少ないという声が多く見られました。

また、動物たちの声を担当した豪華声優陣の存在も、評価を底上げする要素になっています。

  • 「声優の演技がよくて、動物たちに感情移入できた」
  • 「英語版は微妙だったけど、日本語版なら観れた」

つまり、本作を視聴する際は、「吹き替え版を選ぶことで印象が変わる可能性がある」という意見も多く、“救済策”として機能しているという見方もあります。

まとめ|「ひどい」と言われる理由を知った上でどう観るべきか

2020年版『ドクター・ドリトル』は、過剰な再撮影による編集の乱れや、ジョークのセンス主演の演技・演出など、数多くの面で酷評を受けてきました。

しかし一方で、子どもと一緒に楽しむファミリー映画として観れば、十分に価値はあるという意見も根強く存在します。また、日本語吹き替え版の出来の良さも、多くの視聴者にとって“救い”となっています。

結局のところ、本作は観る側のスタンスによって大きく評価が分かれる作品です。完璧な映画ではありませんが、「なぜこんなに酷評されたのか」を自分の目で確かめるという意味では、観る価値はあります。

ぜひ、一度は視聴してみて、自分なりの評価を持ってみてはいかがでしょうか?

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